2020年12月28日 星期一

RCEP誕生 蔡英文総統は国民に今後の対策を説明すべき

RCEP誕生 蔡英文総統は国民に今後の対策を説明すべき


8年の交渉の末に、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)加盟国の15カ国が本日(15日)署名しました。RCEPは東南アジア諸国連合10カ国と日本、韓国、中国、オーストラリア、ニュージーランドなどの五カ国で構成され、世界の人口の30%、世界の国内総生産(GDP)の29%と世界の貿易総額の27%を占め、もう一つのアジア太平洋地域で重要な経済連携協定である「包括的及び先進的な環太平洋パートナーシップ協定」(CPTPP)を超えました。(CPTPP:世界の人口の 6.8%、GDPの12.9%、貿易総額の14.9%に相当)


我が国とRCEPの加盟国の貿易量は世界の貿易総額の59%を占め、投資額は我が国が海外投資の65%となり、もし、加盟できなければ、排斥されるというマイナス効果が生まれてしまいます。


RCEPは世界最大級の自由貿易圏と呼ばれていますが、過去4年間、民主進歩党はRCEPの参加に一切努力をせず、挑戦もせず諦めたと中国国民党は指摘しました。


民主進歩党がRCEPの参加に消極的な姿勢であることに対し、中国国民党は以下の見解を示しました。


一、民主進歩党はアメリカしか重視しておらず、RCEPとCPTPP二つの地域経済連携の競合を怠っています。中国国民党は政権時代にRCEPと「環太平洋経済連携協定」(TPP、CPTPPの前身)の二つを同時に押し進め、協定を署名される前に参加しようとしましたが、残念なことに、2016年5月に政権交代してしまいました。蔡英文総統は第一回目の任期に、中の前期には、まだTPPもしくはCPTPPを施政の優先項目に入れず、後期にはほぼ言及せず、RCEPとCPTPPの高速発展を無視し、かえって軽率に成長促進剤「ラクトパミン」を使用した米国産豚肉の輸入解禁などの政策により、アメリカに対し、通商と経済連携を推進させたいと希望しつつも、実績は出していません。


二、我が国がRCEPに参加することは有意義です。しかし、アメリカは加盟国ではないため、両岸関係はさらに重要となります。中国はRCEPで重要な役割を果たしており、その協定のメンバー国の中には、アメリカの重要な同盟国である日本やオーストラリアなどの国が多くあります。各々、自国の国益のためを考え、RCEPの交渉を脱退していません。民主進歩党はRCEPが我が国にとって重要であることと、中国共産党のRCEPにおける影響力を認識しているにも関わらず、両岸の政治対話を維持するつもりがなく、RCEPへの参加をより一層、困難にしています。


民主進歩党がRCEP加盟に興味がない、または、加盟するのを恐れていることは明らかです。そのため、 よく台湾民衆に反中の話をし、心理的な脅迫をさせ、たびたび、台湾の民衆に対し反中的な用いて、心理的な脅迫をし、両岸人民の良好な相互作用と交流を妨げ、同時に経済協力枠組み協定(ECFA)の優位性が次第に失われることを座視し、地域経済の提携において、台湾の進退を難しくさせています。


三、 民主進歩党は東北アジアがRCEPに署名した後の経済貿易の変動がわが国に及ぼす影響について、故意に言及を避けています。中国、日本、韓国などの東北アジアの三強がRCEPにより一段と経済統合をし、間接的に中国当局の「一帯一路」構想と相互関係があると思われてしまいます。その上、アメリカが「インド太平洋戦略」(Indo-Pacific Strategy)により中国を牽制したいという計画にも反しています。民主進歩党がRCEPもしくはCPTPPに参加できないならば、またアメリカ政権に更迭されることになり、二国間投資協定(BTA)と自由貿易協定(FTA)への署名の難易度は更に高くなります。このままの流れでいくと、台湾経済の先行きが懸念されます。


四、民主進歩党の不適切な政策のせいで台湾はアジア太平洋やインド太平洋経済における「経済上の部外者」になってしまいます。アジア太平洋またインド太平洋を見回すと、我が国と北朝鮮、そして東ティモールのみが法律の制約を受ける多角的な経済連携から排除されています。蔡英文総統がまた不適切な対応をすれば、見る間に国々は次々と地域経済連携で統合し、台湾は苦しい立場に陥ります。つまり、自縄自縛に陥り、困り果てている民主進歩党は台湾の経済競争力と子どもたちの将来を完全に葬ってしまうでしょう。


五、民主進歩党は外交は下手ですが、「作」「以」「帶」「閉」(中国語の「坐以待斃」、座して死を待つとの語呂合わせ)は得意で、台湾の前途を閉ざします。民主進歩党がよく使う「作」「以」「帶」「閉」の4つの技とは以下のとおりです。「作」成したフェイク画像で意見が合わない人を中傷する。「以」、「魚を以て蠅を駆る」つまり、間違ったやり方によって、地域参与と両岸関係の間に矛盾を生じさせます。「帶」世論を動かし、国民に台湾がすぐにでも外交上の封鎖を突破することと信じさせ、「閉」じこもり、しばらく目先の安逸をむさぼっているようです。民主進歩党は、どうすれば有意義に地域経済連携統合に参加できるかについてずっと有効な解決案を出せず、中国に制圧され、ラクトパミン入り豚肉の輸入解禁と引き換えに国際的地位の向上を図るなど空論ばかりで自分逃避したり、自己陶酔しています。


蔡英文総統とその行政団体は実務のない外交と両岸関係に耽溺し、様々な情報を操り発信することに長けていますが、国際環境の成り行きと移り変わりを無視しており、それがまさに問題の根源となっています。


中国国民党は民主進歩党政府に以下の呼びかけをしています。官民が作ったフェイク画像で相手を攻撃することに没頭しないでください。そして「道歉牛肉麺」(すまない牛肉麺)も買わないでください。当面の急務は蔡英文総統が部会間の緊急幹部会議を開き、RCEPが締結した後の我が国への影響について、客観的、且つ全面的な調査をし、具体的な対策を提出し、立法院に正式、に報告を公表することです。そうしなければ、国民は将来に潜む危険を知ることができないでしょう。
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