2021年5月4日 星期二

新型コロナ感染拡大 ワクチン接種率を上げるべし

新型コロナ感染拡大 ワクチン接種率を上げるべし

中国国民党は五月四日午前に「新型コロナ感染拡大 ワクチン接種率不足」と題する記者会見を開き、党文化伝播委員会主任委員王育敏氏と台湾予防医学学会理事長陳宜民氏、党スポークスパーソン江怡臻氏が出席しました。

ノボテルホテルの感染状況が拡大し続ている現状について、各界は中央感染症指揮センター(新型コロナウイルス対策本部)の不手際により、台湾が市中感染の危機に陥ったと指摘しました。これに対し、中国国民党は「中央感染症指揮センターは各界の意見を聞き、謙虚に反省すべきだ」と強調しました。

まもなく各地において、母の日のイベントを迎えるこの時期に、もっと積極的に錯誤を正し、台湾の苦労の末、成し遂げた防疫成果を守り続けるよう中央感染症指揮センターに呼び掛けています。

メディアの報道でも指摘があったように、今回の感染拡大は事前に予測できたもので、中央感染症指揮センターは予防する最適な時期を逃しました。中国国民党は下記のように、中央感染症指揮センターの三つの過失をまとめました。

一、パイロット等、仕事でよく海外へ渡航する人たちのための感染対策を作成していない

パイロットや乗務員は、最も感染リスクが高いと思われるが、ワクチン接種の優先順番を三番目に指定しています。また、政府は積極的な措置で乗務員の接種率を上げようとせず、ただ中華航空に「接種が遅い」と指摘しただけで、公正な態度とはいえません。そのほか、各界はパイロットや乗務員を旅客と異なる基準で管理すべきではないと政府が二重基準を生んだことを批判しました。

二、中央感染症指揮センターは専門家の意見を聞かず、対応が遅い

メディアの報道によると、中央感染症指揮センターは専門家の意見を聞かず、民航局(交通部民用航空局)も感染予防のための指示に積極的に従わなかったため、感染予防のための最適な時期を逃しました。例えば、航空業界は、パイロットの感染が確認されるや否や、パイロットの勤務状態を詳しく把握しているため、パイロットが宿泊していたノボテルホテルにも感染拡大の可能性が高いとコメントしていました。それに対し、中央感染症指揮センターは、感染の恐れはないと発表しました。しかし、五日後、ノボテルホテルの従業員の感染を確認後、ようやく同ホテルを閉鎖しました。そのため、「対応が遅い」や「連絡不足だ」といった批判を浴びました。

また、ある外資系航空会社がノボテルホテル以外に検疫用ホテルを増設するよう要請しましたが、中央感染症指揮センターは、それを拒否し、中華航空と他の航空会社のパイロットや乗務員を同じくノボテルホテルに収容しました。しかし、昨日(5月3日)中央感染症指揮センターは、外資系航空会社専用の検疫用ホテルを用意したことを発表したことから、以前の対応が不適切であったことが証明できます。

三、中央政府も地方自治体も検疫用ホテルの管理がずさん

検疫用ホテルを設置した目的は、市中感染を絶つことです。衛生部長の陳時中氏は「検疫用ホテルは衛生面の問題はない」と保障しましたが、国民はいかに失敗したのか、その原因について疑いを持っています。ノボテルホテルには、中華民国籍や外国籍のパイロットだけでなく、一般客も宿泊していたため、管理が困難であったと考えられます。

今回、市中感染が広がっている状況から、中央政府と桃園市政府が検疫用ホテル内の隔離措置をしっかり行っていなかったことが判明しました。特に、衛生福利部(日本の厚生労働省に相当)が制定した「検疫用ホテル設置及び管理マニュアル」によると、ノボテルホテルの監督責任者である桃園市政府は、一ヶ月ごとに点検リストに基づき検査を実施し、報告書を保存し、審査を受けることになっています。桃園市政府は指導や監察の手順に落ち度がなかったかを検討し、最近の検査結果を説明すべきです。

今回の感染者の行動歴の公表後、新北市は、直ちに防疫レベルを引き上げました。インターネットによる世論調査によると、八割(84.4%)以上の国民が政府は防疫レベルを引き上げる必要があると考えており、防疫に対する国民の関心や期待を示しました。中国国民党は中央感染症指揮センターに誠実な対応をし、謙虚に反省するよう呼びかけます。

また、新型コロナウイルスの蔓延と共に世界各国は大規模なワクチン接種を実施していますが、我が国のワクチン接種率は、まだ世界ランキングの下位にあります。ワクチン接種率の低い我が国は、海外との往来を再開する際に、感染リスクが高い区域と認定される可能性があるため、これまでは、封じ込めに成功してきましたが、将来はそうではなくなる恐れがある、と中国国民党は注意喚起をしています。

海外メディアが統計した各国における人口100人あたりの接種回数によると、イスラエルの121.2回がトップで、接種完了した人は、国内人口の六割以上を占めています。二位はアラブ首長国連邦の105.8回、三位はイギリスの72.1回、四位はアメリカの71回となっています。一方、アジア諸国を見ると、シンガポール37.8回、中国大陸地区および香港、マカオ17.6回、韓国6.3回、日本2.8回ですが、台湾はわずか0.3回のみで、いわゆる人口1000人あたり三人しか接種しておらず、世界平均値の14.2から、はるかに遠い状況となっています。


二組合計31万回分のアストラゼネカ(AZ)社製ワクチンは、三月上旬から四月上旬にかけて、台湾に到着しましたが、五月一日までの統計資料によると、わずか5万7千人あまりが第一回目の接種を完了したのみです。六割以上の国民がワクチンを接種した「集団免疫」という医療界が制定した基準に、いつになれば達成できるのでしょうか。さらに、20万回分弱のワクチンは、五月下旬に期限切れとなるため、もし早めに優先接種対象者を拡大しなければ、保存期限切れとなり、ワクチンが廃棄される恐れがあります。

国民が海外で血栓症を引き起したアストラゼネカ社製のワクチン接種を懸念しているため、中国国民党は、政府に速やかに他社のワクチンを輸入するよう呼びかけています。衛生部長の陳時中氏は、まだモデルナ社製やバイオエヌテック(BNT)社製ワクチンからも選択できると保証していましたが、最近、既にバイオエヌテック社製ワクチンの商談は破談になったと認めました。

また、陳時中氏は3000万回分のワクチンを取得することができると度重なり、強調しましたが、現時点では、1%にあたる30万回分しか入荷できていないため、政府の怠慢と言っても過言ではありません。中央感染症指揮センターは、短期間内のワクチン取得状況について国民に説明すべきです。

政策宣伝とは別に、国民にワクチン接種を呼びかける手段が足りないこともワクチン接種率低下の原因だと考えられます。中国国民党は、政府が速やかにワクチン休暇を導入することを期待し、接種率を高めるため、ワクチン休暇補助金の支給を中央政府に提案しました。



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