江啟臣「食の安全を守ることと友好国と親睦を深めることは二者択一ではない」
中国国民党は4日に中央常務委員会を開きました。江啟臣主席は世界各国で新型コロナウイルス感染が第2のピークに達し、台湾は適切な入国制限を採ったことにより国内流行は発生していないが、ワクチンの購入と接種率は入国制限の撤廃の日程とポストコロナ時代の国の成長戦略に関わると述べました。また、ワクチンの確保が既に感染拡大の防止として各国の重要な課題になっていると強調しました。
昨夜、以前ドイツのBNTワクチンの代理権を獲得したと声明を出した国内製薬会社は、ワクチンの数量と価格について相互の合意を得ることが出来なかったため、交渉決裂のあげく、輸入できず、世論は不安の声が高まっています。中国国民党は国内開発にしても、海外から購入するにしても、国民にとって肝心なことはできるだけ早く、有効で安全なワクチンを接種することだと指摘しました。江主席は行政院に対し、感染拡大防止を最優先し、社会の状況の変化に応じ、素早く新型コロナウイルスのワクチンについて策を講じ、積極的な国民の努力により防疫の成果を得る守るべきであると呼びかけました。
「健康はかけがえのないものであり、子どもたちの健康は貿易交渉のための妥協点であってななりません」と江主席。蔡英文総統は突如、米国産の成長促進剤であるラクトパミン入り豚肉の輸入を解禁すると発表しました。教育部(日本の文部科学省に相当)は学校給食では、必ず国内産の豚肉を使用することを要求しましたが、民進党議員は与党が提出した米国ラクトパミン豚肉改正案に対し、民進党の方針に準じ反対票を投じ、議会外にいた保護者団体代表の憂慮と意見を無視し、もろ手を挙げて蔡英文総統に賛成し、国民の声と次世代の健康を犠牲にしてしまいました。中国国民党が「ラクトパミン残留豚肉の使用禁止」という法律を定め、安いラクトパミン入り豚肉が学校給食のコストダウンのために導入されることのないように厳しい基準を設け、学校給食の安全を守るべきだと主張しています。民進党は外部の圧力に屈し、具体的な解決策を打ち出せず、米国産豚肉の解禁を許しました。中国国民党は民進党が次世代の国民の健康を危険に晒すことは受け入れられません。
中国国民党は具体的な行動で国民とともに反対の意を表すため、中国国民党の中常委や党公職職員、支持者たち全員で11月22日午後1時、凱達格蘭大道にて、旗を揚げ、黒い服を着り、健康を危険に晒すラクトパミン入りの豚肉を拒否しましょう!ダブルスタンダードの民進党に反対!そして、支配政党制の民進党に反対しましょう!と江主席は強調しました。
中国国民党は国民に説明します。食の安全を守ることと友好国との親睦を深めることは二者択一の難題ではありません。中華民国とアメリカは、民主主義の価値観を共有しており、また共通する経済的利益の獲得を前提に友好関係を築いています。中国国民党は民主主義の価値感を共有するからこそ、民進党とは違う考えが主張でき、通商交渉において屈服することに反対します。理念を曲げずとも、米国の理解が得られるものと信じています。共通の経済的利益を前提とすれば、貿易項目の一つに過度に拘らずとも、互恵的目標を達成できると考えます。
この会議が行われていた時、四年に一度のアメリカ大統領選挙が実施されていました。各州の投票が終わり、開票が進んでいます。国民全体、そして、党員全員、江主席も含め、今度のアメリカ大統領選挙に注目しています。次に誰がホワイトハウスに入るとしても、また誰が連邦議会両院の主導権を握るとしても、中華民国や東アジア及び全世界に影響します。江主席は中国国民党国際事務部に選挙の最新情報を迅速に提供することを求めました。
中華民国は第二次世界大戦中にはアメリカと同盟関係にありました。しかし、現在では、国交断絶したまま数十年が経ちました。江主席は誰がアメリカ大統領選挙に当選しようと、我が国とアメリカの関係は根本的な変わりはないと信じています。双方が民主、自由、人権を追求していることは明らかで、中国国民党はそれらの重要な価値観の上に立ち、どちらの党が勝っても、アメリカの各界との関係を保っていきます。そして、それは台湾の将来と発展に大きな影響を及ぼすでしょう。
江主席は重ねて強調しました。中華民国はアメリカの党派を越えた理解と支持を得るように努力すべきであり、一つの政党に偏ることは短絡的です。台湾の各党にはアメリカに対し、この数年間に通過した親台法案を実現することを呼びかける責任があり、双方の利益獲得を促進すべきです。我々もアメリカと租税条約について協議し、アメリカで留学や就労している国民の税負担を軽減できるよう努力をしていきます。また、アメリカと実際的な相互利益となる自由貿易協定と投資協定について積極的に交渉し、Made in Taiwanの商品やブランドの国際競争力を更に高めていきます。