中国国民党は本日(2月4日)午前中に「中国国民党は医療従事者を支え、具体的なアドバイスを五つ提出する」という記者会見を開きました。中国国民党文伝会主任委員の王育敏氏や副主任委員の王鴻薇氏、台湾予防医学学会理事長の陳宜民氏、中国国民党医療委員会副主席の王桂芸氏などが出席しました。
中国国民党はコロナ禍が長引く中、最前線に立つ医療従事者のストレスが倍増していると強調しました。医療従事者の感染リスクを下げるため、医療従事者が安心して防疫できるよう、政府は更に医療従事者への支援を拡大し、必要な医療用資材を調べ直し、医療資源の配分が実情に合っていない点を改善し、さらに精神面でのケアにも充分なサポートを提供すべきであると政府に呼びかけています。
中国国民党は次の点を疑問視しています。蔡政権は「医療従事者を支える」と叫んでいますが、実際には、過去に封鎖された和平病院のことを持ち出すことにより、激しい論争を引き起こしました。それと同時に民主進歩党を支持する官民を使い、意見の違う人々を囲い込み、社会の対立と緊張をもたらしました。インターネット上で、編集者が頻繫に画像を作り、国民に医療従事者を応援しているという印象をを与えていますが、実際には、口先だけの応援で、政府が医療従事者を応援するという約束を守ったことは片手で数えられるほどしかありません。医療従事者はインターネット上での中傷を恐れ、具体的な要求を出すことを恐れています。彼らは感染対策に取り組みながら、社会からの差別に晒されるリスクも負っています。
中国国民党は多数の医療従事者から陳情を受けたため、民主進歩党政府に次のように提言を出したと述べました。
1. 医療従事者は新型コロナウイルス感染症を家族にうつすのを心配したり、常に仕事のことを気にかけていますが、医療従事者をサポートするためのホテルが見つかりにくい状態となっています。中央政府は医療従事者が優先に防疫ホテルに泊まれるようにし、且つ補助手当の支給も検討し、経済的負担の軽減のために協力すべきです。
2. 医療機関がゴーグルや使い捨てキャップといった防疫用医療資材を調達する際に、価格を吊り上げられたり、品切れ状態に陥ったりするのを防ぐため、中央政府は包括的に医療用資材の在庫量を調べ、価格をコントロールすべきです。
3. 医療スタッフが防疫のために病欠した際、一部の病院では、減給されたり、人事査定においてマイナス評価を受けるなどの不適切な扱いを受けました。そうなると、感染を隠す恐れが出てきます。労働部(労働省)と衛生福利部(厚生労働省に相当)の立場には矛盾があり、病院側が労働法に従えば、医療スタッフは給料の半分しかもらえないことになります。中央政府は積極的に介入し、医療スタッフへの不適切な待遇を禁止すべきです。
4. 特殊勤務手当と慰労金の支給審査の支給に遅れが生じないよう、手続きを簡略化する必要があります。
5. 慰労金の支給は医療スタッフが担当している患者が軽症か重症かなどの要素を考慮する必要があります。それにより最前線に立つ医療従事者たちを実質的に励まし、その苦労をねぎらうことができます。
医療従事者に対する特殊勤務手当について、政府は「看護師の一勤務につき、一万円」と調整済みですが、一部の病院は一万円を複数の看護師に分け与えています。中国国民党は衛生福利部は看護師たちの権利を直視し、守るべきだと強調しました。そのほか、医療従事者が十分に休息を取れるシフトが組めるよう、必要な人手を確保すべきです。医療機関でシフト制やサーベイランス, トリアージ体制がきちんと実行されているか督促すべきです。医療従事者が安全で、過労状態にならない職場環境を作ってこそ、医療従事者への確実な応援と励みになります。
最後に、中国国民党は衛生福利部陳時中部長にいつ手に入るかわからないワクチンの購入について、中央感染症指揮センターはワクチンの調達を加速し、各ルートにより、有効で安全なワクチンを十分な量取得し、いち早く医療従事者がワクチン接種できるよう努力すべきだと呼びかけています。